看護学生の実習の事前学習です。
統合失調症の病態生理及び症状(陽性・陰性)の特徴
1.発病年齢と頻度
発病年齢は、おおむね16~40歳で、過半数は20歳前後と言われている。10歳以下谷40歳以降で発症するケースは多くない。男女比は1:1であるが、男性の方が女性に比べて、発病時間が早いと言われている。罹病危険率は文献によって異なるが、一般人口の0.7~1.5%。100人に一人くらいの割合で発症すると言われている。
2.病因
統合失調症の病因について根本的なものは不明で、現在さまざまなものが考えられている。それらにストレスー素因説、遺伝的要因、生物学的要因、心理社会的要因などがある。
ストレスー素因説とは、統合失調症の患者は、病気になる以前から特異的な生物学的脆弱性または素因を持ち、何らかのストレスが引き金となって発症するという考え方である。また、統合失調症の発症には遺伝的要因が関与するとされている。例えば家族内の発症率は、一般人口における割合より高く、一卵性双生児の一致率の方が二卵性双生児の一致率よりも高いと言われている。しかし、同時に一卵性双生児でも、一方が発症して、もう一方が発症しない率も30~50%ぐらいあ...