中央大学 法学部 通信教育課程 2016年 民法4 第1課題

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    資料紹介

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    問題

     いわゆる双務契約における牽連関係は、民法の規定・解釈上のどのような制度を通じて現れるか。双務契約における牽連関係を体現する制度の要件・効果を説明せよ。
    双務契約とは契約当事者双方が対価的意義を有する債務を負っている契約をいう。

    例えば、売買契約において、売主は買主に対して財産権を移転する債務があり、買主は売主に対してその代金を支払う債務がある。この当事者双方の債務が対価的な依存関係にあるため、一方の債務と他方の債務との関係が問題となる。この関係のことを牽連性という。双務契約における牽連性は以下の3つ場面で問題となる。

    (1)成立上の牽連性

    一方の債務が成立しないとき、他方の債務も成立しない。例えば、5月1日に別荘の売買契約を締結したが、4月30日には別荘が土石流により滅失してしまった。この場合、契約成立時には、別荘引き渡し債務が成立しないため、代金支払い債務も成立しない。つまり、契約は無効である。このような契約締結前に履行が不能になっていることを原始的不能という。不能かどうかの判断は、社会通念によって判断される。

    (2)履行上の牽連性

    同時履行の抗弁権(533条)と...

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