ユマニチュードの本を読んで
タイトル: ユマニチュード入門
著者名: 本田美和子/ロゼット マレスコッティ/イヴ ジネスト
出版社: 医学書院
発行年: 2014
[要約]
病院は“病気を治す場所”として、体調を崩した方が訪れる。医療従事者として仕事は、病院を訪れる理由となった人が患っている病気を診断し、その治療を行うことである。彼らには知識とともに経験の蓄積もあり、その実践には自信もある。しかし、患者が脆弱な高齢者である場合、疾患だけを治してもその方の健康を取り戻すことはできない。例えば、肺炎で10日間入院している間に歩行困難になった人、自分で食事がとれなくなった人、認知機能が低下して自分がどこにいるかわからず、入院中であることを理解できない人、治療の意味が理解できずに点滴を自分で抜いてしまい治療の継続が困難な人…。治療という医学の知識ではなく、援助者として高齢で認知機能が低下してきた方々にどのように接していけば良いか…そのような問題に有効なケアがある。それがフランスで生まれたユマニチュード(Humanituge)である。
ユマニチュードは知覚・感情・言語によ...