多様な性の在り方
日本ではこれまで、性的少数者が抱える問題が人権問題として社会的に認識されることはほとんどなかった。多くの人は「気持ち悪い」と毛嫌いしているのだろう。これはひどい人権侵害である。というのも、個人の性的 アイデンティティ はその人の揺るがしがたい人格の一部であり、それゆえ他者から侵されてはならない,守られるべき領域なのである。不当に蔑まれたりすることは、許されないのだ。
人間の性を考える要素として、「身体の性」「性自認」「社会的な性」「性指向」の4つがあり、それらの重なり方で「性」というものが決まる、と私は思う。多くの人はその4つがぴったり重なり(例えば、女性性器など女性の身体...