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書の表現学習における基本とは何か。その際古典教材はどれをどのようにして取り扱うことが望ましいか、実例をあげて述べよ。
「書」とは、文字を素材とする造形芸術である。本来「文字」とは、言うまでもなく、言葉にかわる符号として発明されたもので、あらゆる人が、共通に理解できる一定の約束が守られて書かれたならば、その形の美しさは、別に問題ではなかった。しかしながら、どういう形で表現するにせよ、表現本能に必ずつきまとうのは、美化本能である。この美化本能によって、単なる符号として使用しはじめた文字が、時代を経て「書」にまで発展することになったのである。
書表現の特質は「書は文字を素材とした造形芸術である」という定義に基づいて考えられるべきであり、いろいろな事項にわたって考察することができる。すなわち文字の性格、それを書く用具、用材、表現技法などについて考えてみよう。近年、甲骨文字以前の未成熟な漢字の状態が、次第に明らかになってきた。それについて、一体どの段階から文字と呼べるのかを考えておく必要がある。そして、最近では、「言葉に対応する数と組織をもつ段階」という条件が示されている。現在最古の漢字とされ...