テキストの第1章「古英語・中英語の文学」、第3章「演劇が起こる」、第4章「シェイクスピア」、第6章「王政回復期」をまとめなさい。
【参考文献】川崎 寿彦 著『イギリス文学史』 成美堂
テキストの第1章「古英語・中英語の文学」、第3章「演劇が起こる」、第4章「シェイクスピア」、第6章「王政回復期」をまとめなさい。
■第1章 古英語・中英語の文学 15世紀まで
ブリタニア諸島の先住民の代表的人種は、ケルト系のブリトン人であった。そして、紀元前1世紀のローマ軍の支配の後、5世紀になるとゲルマン人の侵攻が始まり、アングル族とサクソン族のゲルマン諸族が移住した。11世紀後半にはノルマン人の征服があった。
先住民のケルト系諸族にも文学らしきものはあったかもしれないが、後世に伝わらなかった。アングロ・サクソン系諸族は古英語を定着させ文学を生んだ。古英語で書かれた文学には初期の宗教文学が含まれ、もっと文学らしい文学と言えば、民族のアイデンティティを一人の英雄に託し語り継ぐ英雄叙事詩である。英雄叙事詩『Beowulf』は、英雄的な指導者の伝説として人から人へ伝承され、その暗く重いアングロ・サクソン語の響きは、頭韻によって強く強められ、各行は強音節を繰り返し古英語詩特有のリズムを作った。
1066年のノルマン・コンクエストにより、支配階級が持ち込んだノルマン系フランス語が、被支配階級が...