社会福祉概論 課題1
「現代社会における福祉政策の意義」
*新幹線焼身自殺
最近起きたショッキングな事例から、年金問題を探ってみたい。
6月30日、東海道新幹線の中で、男性がガソリンをかぶり、焼身自殺した。乗客の女性一人が巻き添えで亡くなり、20余名もの重軽傷者を出す大惨事であった。この焼身自殺事件を起こしたのは、71歳の無職の男性であった。周りのひとの話では、「月12万円の年金では暮らしていけない」と愚痴をこぼしていたという。また、10年前から消費者金融などに借金の返済を繰り返していたそうだ。4月にはハローワークにも行っていたそうだが、無職であった。
この事件の男性は、典型的な「下流老人」である。そしてその数は現在、600~700万人はいるという。「下流老人」とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」とされる。(参考文献より)現在では、誰もがこの状態に陥る危険性を背負っている。もし何の手も打たなければ、団塊の世代が、後期高齢者になる2025年には、「下流老人」が日本社会の大きな不安要因になることは確実であろう。
*国民年金制度の概要と課題
わが国の年金制度...