レポートはB評価でした。科目修了試験は、設題のポイントを踏まえ、指定教科書以外の文献も用いながら、どの設題番号も1000字前後でまとめております。※試験はB+でした。
「産業化とそれによる社会の変化について述べよ。」
西洋の産業革命の時代には、産業化は工業化と同じことを指しており、工業技術の発展、製造業の発達、工場労働者の増大などを意味していた。1960年代以降の後発社会における近代化が、工業化の推進による経済発展を主たる目標とした。若狭清紀によると、近代化とは、『社会が伝統的、前近代的な状態から近代的な状態に移行していくこと』をいう。1970年代以降では、地球上に存在する資源・エネルギーは有限であり、それらを膨大に消費して推進される工業化と経済成長には、将来限界がくるという成長の限界が議論されるようになった。したがって、先発社会や後発社会は、従来のような工業化をどこまでも推進することは困難になってきている。若狭は『産業化とは、科学技術の革新に基づいて社会水準が継続的に上昇していく過程をいう』と述べていることから、産業化には、生産技術における生物エネルギーから非生物エネルギーへの動力利用の転換、「第1次産業(農林水産業)から第2次産業(鉱工業)、第3次産業(商業、サービス業)への就業人口・所得の比重の移行(ペティ=クラークの法則)」、社会の機能分...