水_エタノールの部分モル体積
実験場所 1352材料設計学学生実験室
実験環境 H16年10月12日 天気:晴 気温:23.4℃ 湿度:47.8%
目的
水とエタノールの混合物の体積、重量を測定することによって、比溶を求め、両成分の部分モル体積を求める。
原理
部分モル体積
試料全体の体積のうち、ある成分が占めていると考えられる体積のことで、対象としている混合物の二つの成分AおよびBについて、ある特定の温度においてそれぞれの部分モル体積VAおよびVBがわかれば、その混合物の全体積Vは次式で与えられる。
(1)
図的方法
液体混合物の密度の測定値から部分モル体積を求める方法を説明する。
いま、成分1をm1 / gと成分2をm2 / g混合して、体積V / cm3の溶液を得て、その密度がd / gcm-3であったとする。溶液の比溶vは、
(2)
であるから、vの完全微分dvはm1とVを独立変数にとれば、
(3)
となる。また、この溶液の重量分率w2は、
(4)
であるから、
(5)
となり、(3)式と(5)式から、
(6)
(6’)
を得る。(6’)は勾配が 、 での切片が の直線を表している。各点w2で実験曲線に接線を引くと、これが(6’)式の直線で から が得られる。また、
(7)
となって、 の切片に成分1の分子量M1をかければその部分モル体積 を得ることになる。添字1と2を入れ替えて考えるとわかるように (すなわち )の切片に成分2の分子量M2をかければ、その部分モル体積 を得る。
実験に使用した薬品、器具
器具 恒温槽、電子天秤、デシケーター(シリカゲルを入れておく)、ピクノメーター10個、100ml三角フラスコ10個、アスピレータ、キムワイプ、ろ紙
薬品 エタノール、イオン交換水
実験操作
実験1)10個のピクノメーターの重量測定
恒温槽を30℃に調節した。
ピクノメーターをくびの下まで水中に浸かるように恒温槽に浸した。
取り出してキムワイプで水をぬぐった。
デシケーター中に15分間放置してから秤量した。
②~④をピクノメーターの外側ガラス表面の標準的な乾燥状態とし、以下の 秤量はすべてこの手順で行った。
実験2)10個のピクノメーターの容積測定
ピクノメーターに蒸留水を入れて恒温槽に浸した。
15分後に取り出して、あふれ出た余分の液をろ紙でぬぐった。
秤量した。
実験3)水_エタノール混合溶液の比溶の測定
エタノールおよびエタノール_水混合液(水/エタノール≒0/10,1/9,2/8,3/7,…9/1)を三角フラスコに準備し、蓋をした。はかりとる際には質量を測定した。
ピクノメーターにエタノールを入れ、アスピレータで空気を吸引した。この操作を3回繰り返した。
エタノールおよびエタノール_水混合液10種類について同様な操作によって秤量した。
結果
実験1,2)
実験1,2で測定したピクノメーターの質量および蒸留水を入れたピクノメーターの質量は表1のようになった。さらにここから蒸留水の質量m0を求め、ピクノメーターの容量Vを次のようにして求めた。
(d30=0.99567 : 30℃の純水の密度)
以下の実験で水/エタノール=10/0のものは、水/エタノール=9/1のものを使って記録した。
表1 ピクノメーターの容積
ピクノメーターの質量 /g ピクノメーター+水の質量 /g 水の質量
m0 /g ピクノメーター容積 V /cm3 10/0 16.509 27.841 11.332 11.381 9/1 16.509 27.841 11
水_エタノールの部分モル体積
実験場所 1352材料設計学学生実験室
実験環境 H16年10月12日 天気:晴 気温:23.4℃ 湿度:47.8%
目的
水とエタノールの混合物の体積、重量を測定することによって、比溶を求め、両成分の部分モル体積を求める。
原理
部分モル体積
試料全体の体積のうち、ある成分が占めていると考えられる体積のことで、対象としている混合物の二つの成分AおよびBについて、ある特定の温度においてそれぞれの部分モル体積VAおよびVBがわかれば、その混合物の全体積Vは次式で与えられる。
(1)
図的方法
液体混合物の密度の測定値から部分モル体積を求める方法を説明する。
いま、成分1をm1 / gと成分2をm2 / g混合して、体積V / cm3の溶液を得て、その密度がd / gcm-3であったとする。溶液の比溶vは、
(2)
であるから、vの完全微分dvはm1とVを独立変数にとれば、
(3)
となる。また、この溶液の重量分率w2は、
(4)
であるから、
(5)
となり、(3)式と(5)式から、
(6)
(6’)
を得る。(6’)は勾配が 、 での切片が の直線を表して...