日大通信、貿易論・分冊1(科目コードS30400)の合格レポートです。
課題内容
船荷証券に関する以下の問いにすべて答えなさい。
1)船荷証券の2つの役割を説明しなさい。
2)「船荷証券の危機」とは何かおよび、その2つの背景を説明しなさい。
3)船荷証券の電子化の試みとしてのBOLEROを説明しなさい。以下の2点について、必ず言及しなさい。
①電子化された船荷証券の法的保護
②電子化された船荷証券の安全性の担保
講評 設問で言及すべきとした3点をすべて説明していますので合格です。丁寧に書かれた、読みやすいレポートでした。
参考文献
1.松原聖・飯野文「貿易論」,日本大学通信教育部
2.久保広正「日経文庫ベーシック貿易入門」,日本経済新聞社
追伸 丸写しはせずにあくまで参考資料としてお使いくださ い。..
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〇船荷証券(Bill of Lading,B/L)とは、船会社など運送業者が発行し、貨物の引き受けを証明し、当該貨物受け取りの際の依拠とする貿易における船積書類の中で最も重要な書類である。船荷証券は船会社にとって荷物を受け取り、輸送を行うことを確認した受取証としての役割を果たす。また、船荷証券は、輸入業者にとって船会社が陸揚げ港で荷物を引き渡すことを確約した引換証としての役割を果たす。船荷証券は荷物の所有権を示した有価証券であり、裏書(Endorsement)によって荷物の所有権を譲渡することが可能である。
次に、船荷証券の流れを簡単に説明する。まず、信用状決済の場合、輸出業者は、貨物の船積みを終えると、船会社あるいは海運業者が発行した船荷証券を受け取り、船積書類を添えて銀行に買い取りを依頼する。当該銀行が買い取った船荷証券及び添付の船積書類は、輸入業者の国の銀行に送付され、輸入業者が貨物代金と引き換えに入手する。輸入業者が入手した船荷証券は、貨物の引換証となり、輸入業者は貨物を受け取ることができる。
第3に、「船荷証券の危機」について説明する。近年、貿易の拡大...