『カウンセリングのすすめ方-』(有斐閣)中西信男 1983/1
第2課題 第1設題
くり返し、または再述とは、クライエントが話したことをカウンセラーが要約や明確化するのではなく、ただ単純にくり返すことをいう。この技法を使う目的としては2つある。一つは、カウンセラーがクライエントの話をきちんと聞いていることを伝えるという効果である。ただし、単純にクライエントの述べたことをくり返すような「オウム返し」は、逆にクライエントに話をきちんと聞いていないと思われ、カウンセリングが進めづらくなることもあるので注意しなければならない。そして、もう一つの効果としてクライエントに、自身が話したことを反省させる効果があると私は思う。最初の段階では、クライエントは多少混乱しており...