日大通信 貿易論MA(試験)

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    保護主義的な(貿易)政策が国内産業に対して与える影響について
    自由貿易により、産業調整が働くことで、比較優位を持つ産業が変化する。(産業転換)
    産業転換の結果、マクロ的に見ると、収益力が低い産業(衰退産業)から収益力が高い産業に資源がシフトし、産業構造における資源の効率的な配分を実現する可能性があるものの、一方で、一時的な失業者の急増や工場の閉鎖、企業の倒産等、深刻な社会的摩擦を高める可能性がある。
    このため、急激な産業調整を避けるために、貿易(輸入)自由化を遅らせるか、部分的な規制を強化する等の暫定的な措置が採られるが、これらは、中長期的には産業調整コストを国民全体や外国に負担させる側面がある。
    この場合における国民全体の負担としては、例えば、消費者(国民)が、輸入関税等を最終的に負担する点や、輸入であれば安く購入できる商品を高く購入することになる点が挙げられる。
    一方で、貿易自由化に伴う国民全体の負担としては、産業調整の結果、衰退産業の関係者は収入を失うことになるため、それらに対して補助金等の所得を再分配するセーフティネットを構築しておくことが課題となる。
    いずれも、国民全体で産業...

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