「今日の多くの学校や研究所相談室では、来談者中心療法と行動療法のカウンセリング技法が活用されている。この2つを基礎的な理論面、技法面、長所短所等を比較しながら述べよ。」
はじめに
最近新聞やニュース番組ではよくいじめや不登校について取り上げられている。このような事情から現在教育現場では教師のカウンセリングマインド育成や、カウンセラーの配置などが求められている。私が通っていた中学校でも週に何回かカウンセラーが来て悩みがある生徒などの相談を受ける機会を設けていた。そこにいった生徒はほとんどが「行ってよかった」と口にしていた。このように生徒に大きな利益をもたらすカウンセリングは現代の教育現場には必要不可欠であるといえる。したがって、教育者はカウンセリング技法を明確に理解しておく必要がある。以下、来談者中心療法と行動療法のカウンセリング技法を中心に、その基礎的な理論、技法、長所短所等を比較しながら論じていく。
来談者中心療法
(1)来談者中心療法とは
来談者中心カウンセリングはロジャーズによって開発された、クライエントの能力や可能性を信頼し、クライエントを中心にすえた援助を進める立場の...