公開暗号鍵方式について
◆公開鍵暗号とデジタル署名
公開鍵暗号は1970年代半ばに登場した技術で、それ以来暗号研究者の関心を呼び、様々なアルゴリズムが開発されてきた。公開鍵暗号は二つ数学的に関連する鍵を使ってデータの暗号化と復号化を行う。一方の鍵で暗号化したデータはもう一方の鍵でしか復号化できない。さらに片方の鍵(公開鍵、Public Key)を公開しても、それによってもう片方の鍵(秘密鍵、Private Key)が推測される可能性は殆どない。
公開鍵暗号の場合、鍵の受渡しはセキュアなチャンネルを通じて行う必要がなく、公開鍵を電子メールで相手に送ることも電話帳に印刷して検索してもらうことも可能である。面識のない相手同士でも即座に暗号を使ったセキュアな通信を行うことができる上、鍵の管理は自分の秘密鍵だけを大事に保管すればよい。グローバルなインターネットに大変適している暗号技術だと言える。
◆インターネット上での公開鍵暗号の使用
① 公開鍵暗号によるユーザ認証
AさんはBさんとオンライン取引を行おうとしている。それに先立って、Aさんはやり取りをしている先方は本当にBさんであることを確認した...