運輸産業（鉄道業）

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資料紹介

運輸産業
１節　鉄道業
鉄道業の概略と調査方法
鉄道業とは何か
　　鉄道による旅客又は貨物の運送業で，その運送活動とは，鉄道車両の運転，運転のた　めの車両，線路，信号通信施設など運送施設の維持補修，旅客又は貨物の取扱いを一括したものをいう。
ただし，軌道業(注１)，地下鉄道業，モノレール鉄道業，案内軌条式鉄道業(注２)，鋼索鉄道業(注３)，索道業(注４)，無軌条電車業(注５)を除く。
ちなみに私鉄（してつ）とは、鉄道事業者のうち、主に私企業により運営が行われる鉄道や軌道で、民営鉄道（みんえいてつどう、略称「民鉄」=みんてつ）とも呼ばれる。本来JRもすでに民間企業であるため私鉄であるといえる。しかし、長年の慣例上「私鉄」という場合JRは含めないのが一般的である。なお、明確な規定はないが、「私鉄」と呼ぶのは労働組合や一般利用者であり、経営側は「民鉄」と自称することが多い。（労働組合の連合会は「私鉄総連」、業界団体の名称は「日本民営鉄道協会」である。）
注１：【軌道業】道路面に敷設された線路を使用して，主として旅客の運送を行う事業所をいう。
注２：【案内軌条式鉄道業】案内軌条により誘導された車両を走行させ，主として旅客の運送を行う事業所をいう。
注３：【ケーブルカー業】軌条と索条(ワイヤロープ)を併用して高度差のある地点間で車両を走行させ，主として旅客の運送を行う事業所をいう。
注４：【ロープウェイ業；リフト業】架空の索条(ワイヤロープ)に運搬用具(搬器)をつるして旅客又は貨物の運送を行う事業所をいう。
注５：【無軌条電車業(トロリーバス業)】主として他に分類されない鉄道業を営む事業所をいう。
調査目的と方法
調査目的
　今回企業の経営分析をするにあたり、人々の移動手段の要である電車の運営を含む鉄道業ならば安定した経営を行っているのではないかと考え、この鉄道業を対象に選んだ。よってこの鉄道業界の企業の経営分析を行い、経営状況を把握することを目的とする。
調査方法
ＪＲ東日本・西日本、名古屋鉄道、近畿日本鉄道、小田急鉄道、東武鉄道、西武鉄道の７社の過去４年分の財務諸表(損益計算書及び貸借対照表)から経営分析を行い、比較検討することにより各社の経営状況を把握する。
なお、この７社を選んだ理由は元々国鉄であったJRと各地域の私鉄を比較すると同時に、私鉄同士を比較するためである。JRには７つの会社があるが今回は時間の都合で一番身近である東と西の２社とした。私鉄に関してはよく耳にする有名なところを中心に選んだ。
（２）調査対象企業の概要と経営分析
会社概要
表2-1は調査対象企業の概要である。資本金と従業員数を見てみると私鉄の５社よりＪＲの２社のほうが多いことがわかる。このことから私鉄に比べてＪＲがとても大きい企業であるといえる。
表2-1　主要鉄道業の資本金・従業員数
社名設立本社所在地資本金従業員数東日本旅客鉄道株式会社昭和62年 4月 1日東京都渋谷区 2,000億円 67,710人西日本旅客鉄道株式会社昭和62年 4月 1日大阪市北区 1,000億円 32,850人東武鉄道株式会社昭和30年11月 1日東京都墨田区 661億5,900万円 3,450人西武鉄道株式会社昭和45年 5月 7日埼玉県所沢市 216億6,523万円 3,420人小田急電鉄株式会社昭和23年 6月 1日東京都新宿区 603億5,900万円 3,450人名古屋鉄道株式会社大正10年 6月13日名古屋市中村区 747億1,230万円