フォレスト・ガンプ感想 ~ダン・テイラー中尉~
私が、この映画の登場人物の中で最も感銘をうけたキャラクターは、ベトナム戦争の被害者であるダン・テイラー中尉です。
厳しくて、責任感の強くて、プライドの高いダン・テイラー中尉は、初めのうちはベトナム戦争でフォレストに助けられたことをとても恨んでいました。フォレストはただ純粋に助けたいという気持ちだったのですが、ダン・テイラー中尉にとって両足を失った状態で生きていくということは屈辱でしかなかったのだと思います。
映画の中でダン・テイラー中尉が、「こんな惨めな姿で生き残るはずじゃない。名誉の戦死をするはずだった。」というようなことを言っていましたが、エビ釣り船の船長になるという夢を持ちながら戦死してしまったババのことを思うと、ダン・テイラー中尉の気持ちも少しわかるだけに、ものすごく心が痛みました。
ダン・テイラー中尉はフォレストが悪いわけではないということを、自分の中では理解していたんだと思います。しかしこのやり場のない怒りや苦しみをどうしたら良いのかわからず、フォレストにぶつけてしまったんだと思います。そんなことをしても、純粋なフォレストは「ダン隊長はダン隊長です。」といって、相変わらずの忠誠心をもって接してくれていました。だからダン・テイラー中尉は少なからず悪いと感じて、何も言わずにフォレストの前から姿を消してしまったんじゃないかと思います。
それから少し経って、再びフォレストに再会したときには、車椅子生活にも慣れ、気持ちの整理もだいぶついていました。しかしプライドの高いダン・テイラー中尉はまたしてもフォレストに冷たい態度をとってしまいます。そんな中でも相変わらずのフォレストは純粋な忠誠心を持って接してくれます。
するとついにダン・テイラー中尉の態度に変化が出てきます。ダン・テイラー中尉が、フォレストに「バカ」と言われて怒ったときには、少し感動しました。
そして一緒にエビ釣り船に乗るようになり、段々と心を開いていったダン・テイラー中尉がフォレストに、命を助けてもらったことに感謝して海に飛び込むシーンはとても感動しました。海に飛び込んだのはダン・テイラー中尉らしいダイナミックな照れ隠しだったのかな、と思いました。
その後ダン・テイラー中尉は、アップル・コンピューターに投資し、フォレストが一生お金に困らないようにしてくれました。これはダン・テイラー中尉の精一杯の感謝のしるしだったんだろうと思いました。
ダン・テイラー中尉はフォレストによって、一度は人生をめちゃくちゃにされ、再びフォレストによってもう一つの新しい、すばらしい人生を送ることができました。だからダン・テイラー中尉にとってフォレストとの出会いが、本当の一期一会だったのではないかなと思いました。
フォレスト・ガンプ感想 ~映画全体~
私は映画や本を見るとき、いつも主人公に感情移入してしまうので、今回のフォレスト・ガンプでも、フォレストに一番感情移入して、一番フォレストが好きになりました。
この映画はフォレストの幸せだけどちょっと切ない人生の物語なんだと思いました。フォレストは生まれたときから、少し人よりIQが低くて、なかなか友達もできなかったけれど、ジェニーというかけがえのない友達を得ることができました。そしていじめられっ子に石を投げられたとき、ジェニーが「走って!」って叫んだから言われた通り走ってみたら足が早くて、高校時代、いじめられっ子に車で追いかけられて、たまたまアメリカンフットボールのフィールドの中を駆け抜け、その俊足がスカウトの目に
フォレスト・ガンプ感想 ~ダン・テイラー中尉~
私が、この映画の登場人物の中で最も感銘をうけたキャラクターは、ベトナム戦争の被害者であるダン・テイラー中尉です。
厳しくて、責任感の強くて、プライドの高いダン・テイラー中尉は、初めのうちはベトナム戦争でフォレストに助けられたことをとても恨んでいました。フォレストはただ純粋に助けたいという気持ちだったのですが、ダン・テイラー中尉にとって両足を失った状態で生きていくということは屈辱でしかなかったのだと思います。
映画の中でダン・テイラー中尉が、「こんな惨めな姿で生き残るはずじゃない。名誉の戦死をするはずだった。」というようなことを言っていましたが、エビ釣り船の船長になるという夢を持ちながら戦死してしまったババのことを思うと、ダン・テイラー中尉の気持ちも少しわかるだけに、ものすごく心が痛みました。
ダン・テイラー中尉はフォレストが悪いわけではないということを、自分の中では理解していたんだと思います。しかしこのやり場のない怒りや苦しみをどうしたら良いのかわからず、フォレストにぶつけてしまったんだと思います。そんなことをしても、純粋なフォレスト...