工学基礎化学実験
容量分析≪キレート滴定法、酸化還元滴定法による銅の定量≫
実験目的 キレート滴定とは、多座配位子であるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のようなキレート試薬を用いる一種の錯滴定であり、酸化還元滴定とは、過マンガン酸塩、二クロム酸塩、チオ硫酸塩のような酸化剤もしくは還元剤が関わる、電子の授受を利用する滴定法で、いずれも金属イオンの定量分析において応用範囲が広い。
実験操作 硫酸銅五水和物水溶液の調整
硫酸銅五水和物(CuSO4·5H2Oの式量は249.69)0.62~0.63gを秤量瓶に採って、速やかに電子天秤で精秤する。
秤量瓶の内容物をビーカーに移して水で溶解し、完全に溶けたら、こぼさないようにメスフラスコに入れて全容を50cm3にする。
キレート滴定法を利用した銅の定量
2で調製した硫酸銅水溶液の中の10cm3を50cm3メスフラスコを用いて正確に5倍に希釈する。
5倍希釈した銅溶液を3個の200cm3コニカルビーカーに、10cm3ホールピペットで取り分ける。
コニカルビーカーの50cm3の目盛りまで純水を加え、さらに酢酸-酢酸ナトリウム緩衝溶液(pH5~6)2...