生徒とのかかわりについて

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資料紹介

生徒理解と教育相談　第一分冊　＜生徒理解＞
　あなたが生徒とかかわった場合に、どのようなことが理解できるとその生徒をわかったと思うかについて予想し、その方法について分析せよ。
ある生徒のことを理解するためには、生徒の３つの側面において理解することが必要である。１つ目は身体的側面について、２つ目は心理的側面について、３つ目は社会的側面についてである。この３つのことが理解できれば私は、ある生徒について理解したと考える。また、この生徒理解は、生徒を指導し援助するために必要不可欠である。では、これからこの３つの側面についての詳しい内容とそれを知るための方法について分析していく。
　まず、身体的側面についてみていく。身体的側面とは、体格、運動機能、身体的健康度のことを指す。これらは、その現れ方を外側から観察することができる。そのために、日常生活における観察や健康診断、スポーツテストの記録によって理解することが可能である。身体的側面を理解していく上で大切なことは、生徒各々の身体的特徴が各生徒の自己概念に結びついている場合があることを考えておかなければならないということである。体格、運動能力、身体的健康の問題は容易に生徒の悩みや不安になりやすいものである。そのため、注意深い対応が必要である。
　次に、心理的側面についてみていく。心理的側面としては、大きく３つのものがあげられる。１つ目は「性格・行動」、２つ目は「能力・適性」、３つ目は「興味・関心」である。これら３つを理解することによって、心理的側面を理解することができるといえる。
　では、まず「性格・行動」の内容と理解の方法について分析していく。生徒の性格・行動を知るということは、生徒のパーソナリティ、欲求、自己概念などを知るということである。そのための方法として、性格検査がある。性格検査は、大きく３つの種類に分けることができる。一つは、投影法であり、ロールシャッハ・テスト、ＴＡＴ、ＳＣＴ、ＰＦスタディーなどがある。さらに、質問紙法があり、Ｙ－Ｇ性格検査、ＭＭＰＩなどが有名である。そして、もう一つは、作業検査法であり、内田・クレペリン作業検査法が代表的なものである。これらを行うことによって、生徒の内面にせまることができる。しかしながら、この検査はあくまで、生徒の性格を知るための参考資料であることを忘れてはいけない。検査の結果のみで生徒の性格を判断してしまうことは危険な行為である。
　次に「能力・適性」の内容と理解方法について分析していく。生徒の能力として、あげられるものは、知能、学力、体力などである。適性としては、進学適性、就職適性などがあげられる。これらを判断する方法としては、知能検査法、学力検査、適性検査などがある。これらを用いるときも主観的な判断に陥ることなく、客観的な判断を心掛けなくてはならない。
　最後に「興味・関心」の内容と理解の方法について分析していく。生徒の興味・関心は、進路を決定していくために大きな役割を果たすものである。生徒がどのようなことに、その程度関心をもっているかを明らかにすることは、生徒理解において非常に重要なことである。ここでいう興味・関心とは、価値観、態度、趣味、職業興味などを指す。これを知るための方法としては、興味検査法があげられる。興味検査法には、興味目録法、疑問調査法、標準検査法などさまざまなものがある。
　最後に、社会的側面についてみていく。社会的側面の内容としては、大きく３つのものがあげられる。１つ目は「対人関係」、２つ目は「学校環境」、３つ目は「生育環境」である。これ