実験3 : NaOHとNa2CO3混液の逐次滴定
2005.04.14
天候 曇り
気温 20.5℃
湿度 56%
【実験の目的】
NaOHとNa2CO3混合溶液中の各成分の定量法を習得する。今回はWarder法により滴定を行い、併せてw/v%の考え方を学び、混合溶液中のNaOHとNa2CO3のw/v%を求める。
【使用実験器具】
ホールピペット、コニカルビーカ、ビュレット、ロート、試薬瓶、安全ピペッター
【使用薬品】
NaOHとNa2CO3の混合溶液、フェノ-ルフタレイン、メチルオレンジ
【実験方法】
NaOHとNa2CO3とを含む試料液10mLをホールピペットで正確に量りとり(※)、フェノールフタレイン試液2滴を加えた。これを前回実験2-1で用意した0.1mol/L HClを加えて滴定し、ちょうど無色になったときまでに費した0.1mol/L HClの使用量を読みとった。
続いてこれにメチルオレンジ試液を3滴加えた。このとき溶液はメチルオレンジのアルカリ性色(黄色)を呈した。さらに0.1mol/L HClでだいだい色となるまで滴定した。
これをもとに、試料液中のNaOHとNa2CO3のw/v%を計算した。
注) ホールピペットの使用上の注意
・ホールピペットで試液を量りとる際は、容器内液層の深部から量りとるようにする。 これは誤飲を防ぐためである。
・ホールピペット上口を押さえる際は人差し指を用いる。
・ホールピペット内の残留試液の除去は、ホールピペット上口を押さえた上でピペットを手で温めて、内圧を利用して行うようにする。
【原理】
今回の試液の反応は下記の式で表される。
水酸化ナトリウム : NaOH+HCl→NaCl+H2O ・・・(1)
炭酸ナトリウム : 二酸塩基であり、反応は2段階を経る。
Na2CO3+HCl→NaHCO3+NaCl ・・・(2)
NaHCO3+HCl→NaCl+H2CO3 ・・・(3)
(1)式の反応は強塩基-強酸の反応であり、当量点はpH7となる。(図3-1)
図3-1 NaOHとHClの滴定曲線
フェノールフタレインの変色域はpH8~10であるから、この滴定の指示薬として適用できる。
続いて、(2)、(3)式の滴定曲線は次頁図3-2で示される。
図3-2 Na2CO3とHClの滴定曲線
(2)式の当量点はpH8.0付近であるから、これはフェノールフタレインで対応している。
ここで、(3)式の当量点はpH3.5付近である。これに最も適した指示薬を選定すればよい。
メチルオレンジの変色域はpH3.1~4.4であり、本滴定に適している。
(2)式の当量点がpH8.0付近であることから、この点でNaOHに関して(1)式、およびNa2CO3に関して(2)式の反応が完結していると考えることができる。
ここまででHCl a mLを消費したとする。
次に(3)式の反応はメチルオレンジで定量することができるわけであるが、この反応に要したHClの量をb mLとする。
これにより、下図 図3-3が成り立つ。
NaOH Na2CO3
(1)式の反応 (2)式の反応 (3)式の反応
NaHCO3
フェノールフタレイン滴定域 メチルオレンジ滴定域
0.1mol/L HCl
使用量
a mL b mL
図3-3 混合溶液滴定の原理
【w/v%の算出】
前頁図3-3より、NaOHの中和
実験3 : NaOHとNa2CO3混液の逐次滴定
2005.04.14
天候 曇り
気温 20.5℃
湿度 56%
【実験の目的】
NaOHとNa2CO3混合溶液中の各成分の定量法を習得する。今回はWarder法により滴定を行い、併せてw/v%の考え方を学び、混合溶液中のNaOHとNa2CO3のw/v%を求める。
【使用実験器具】
ホールピペット、コニカルビーカ、ビュレット、ロート、試薬瓶、安全ピペッター
【使用薬品】
NaOHとNa2CO3の混合溶液、フェノ-ルフタレイン、メチルオレンジ
【実験方法】
NaOHとNa2CO3とを含む試料液10mLをホールピペットで正確に量りとり(※)、フェノールフタレイン試液2滴を加えた。これを前回実験2-1で用意した0.1mol/L HClを加えて滴定し、ちょうど無色になったときまでに費した0.1mol/L HClの使用量を読みとった。
続いてこれにメチルオレンジ試液を3滴加えた。このとき溶液はメチルオレンジのアルカリ性色(黄色)を呈した。さらに0.1mol/L HClでだいだい色となるまで滴定した。
これをもとに、試料液中のN...