中央大学通信(2018年度)【民法4<債権各論>】課題1:「いわゆる双務契約における牽連関係は民法の規定・解釈上のどのような制度を通じて現れるか。双務契約における牽連関係を体現する制度の要件・効果を説明せよ。」

閲覧数4,339
ダウンロード数39
履歴確認

    • ページ数 : 12ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    いわゆる双務契約における牽連関係は民法の規定・解釈上のどのような制度を通じて現れるか。双務契約における牽連関係を体現する制度の要件・効果を説明せよ。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『民法4<債権各論>』(B07A)<課題1> 教科書執筆者:神田 博司

    いわゆる双務契約における牽連関係は民法の規定・解釈上のどのような制度を通じて現れるか。双務契約における牽連関係を体現する制度の要件・効果を説明せよ。
    1.用語・論点の整理

    まず、双務契約とは契約当事者間に対価的な意義を持つ債務が生ずる契約をいう。例えば、不動産の売買契約において、売主が買主に土地の引き渡しと登記移転の債務を負い、買主は売主に代金の支払い債務を負うといった場合である。牽連とは、連なり続くこと、繋がっていることを意味し、結び付きの強い関連性(双方の債務が対価的な依存関係にあるため、一方の債務と他方の債務との関係)のことを牽連関係という。双務契約における牽連関係は、「成立上の牽連関係」、「履行上の牽連関係」、「存続上の牽連関係」の3パターンで問題となる。以下、項目ごとに論じる。
    2.成立上の牽連関係

    【要件】としては、一方の債務が原始的不能で不成立になったときであり、【効果】は契約自体が無効となる。この関係を「成立上の牽連関係」と呼ぶ。

    双務契約の性質上、一方の債務が成立しない場合には、他方の債務...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。