「各発達段階の特徴について述べよ。」
乳幼児期
乳児は、外界への急激な環境の変化に対し、
著しい心身の発達とともに、生活のリズムの形成を始める。特に、視覚、聴覚、嗅覚などの感覚は鋭敏で、泣く、笑うなどの表情の変化や体の動き、「あー、うー」「ばぶばぶ」といった、喃語により、自分の欲求を表現する。また、親や特定の大人との関わりにおいて、愛されること、大切にされることで、情緒が安定し人への信頼感を育んでいく。特に、スキンシップは大きい役割を果たす。乳児は、この基本的な信頼感を心の拠り所とし、徐々に身近な人に働きかけ、歩行の開始などと共に行動範囲を広げて行く。
そして、幼児期になるにつれ、身近な人や周囲の物、自然などの環境とかかわりを深め、興味・関心の対象を広げ、認識力や社会性を発達させていくと共に、食事や排泄、睡眠といった基本的な生活習慣を獲得していく。また、子供同士で遊ぶことなどを通じ、豊かな想像力を育み、自分と違う他者の存在や視点に気づき相手の気持ちになって考えたり、葛藤を覚えたりする中で、自分の感情や意志を表現し、協同的な学びを通じ、十分な自己の発達と他者の受容を経験していく。...