人間の「発達」の概念について、ごく初期の心理学では二通りの考え方があった。
一つ目は「胎児は様々な可能性を秘めていて、時間の経過と共に次第に姿・形を現して来る」という考え方で、発達は固体の中で生起する遺伝的生物学的に決定される成熟の過程と密接に関わるものとして扱われ、学習とは丸で別のものという考え方である。二つ目は「発達は学習の特殊な形態である」というもので、一つ目の内から湧き出てくるもの、という考えとは正反対の考え方で、外部環境からの働き掛け、つまり比較的長期に渡る非可逆的な学習によるものであると考えられていた。
人間の「発達」の概念は、対立したそれぞれの立場から別々に考えられていたが、1970年頃から「発達」は固体と環境との相互作用として捉える、相互作用説が広く認められるようになって来た。
「発達」には、量的な発達を意味する量的側面と、質的な発達を意味する質的側面がある。「量より質」、「質より量」等と言う表現を私達も日常的に使用していて、対照的な存在に思いがちではあるが、実は相互の関係にあるのだ。
「量的発達」とは、何らかの量の増減として数量で計れるところの目に見える発達の事を指す。
「発達の概念や理論及び発達における諸問題について述べよ。」
人間の「発達」の概念について、ごく初期の心理学では二通りの考え方があった。
一つ目は「胎児は様々な可能性を秘めていて、時間の経過と共に次第に姿・形を現して来る」という考え方で、発達は固体の中で生起する遺伝的生物学的に決定される成熟の過程と密接に関わるものとして扱われ、学習とは丸で別のものという考え方である。二つ目は「発達は学習の特殊な形態である」というもので、一つ目の内から湧き出てくるもの、という考えとは正反対の考え方で、外部環境からの働き掛け、つまり比較的長期に渡る非可逆的な学習によるものであると考えられていた。
人間の「発達」の概念は、対立したそれぞれの立場から別々に考えられていたが、1970年頃から「発達」は固体と環境との相互作用として捉える、相互作用説が広く認められるようになって来た。
「発達」には、量的な発達を意味する量的側面と、質的な発達を意味する質的側面がある。「量より質」、「質より量」等と言う表現を私達も日常的に使用していて、対照的な存在に思いがちではあるが、実は相互の関係にあるのだ。
「量的発達」とは...