平成26年度近大姫路大学通信教育課程「児童家庭福祉」科目試験解答例です。
試験対策の参考としてお使い下さい。
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問1:「児童家庭福祉」とはどのような理念をもったものであるか、説明しなさい。
問2:児童福祉六法と呼ばれる、児童福祉法、児童扶養手当法、特別児童扶養手当等の支給に関する法律、母子及び寡婦福祉法、母子保健法、児童手当法について、それぞれがどのような法律であるか説明しなさい。
問3:児童家庭福祉の専門機関にはどのような機関があるか説明しなさい。
問4:児童の健全育成のために行われている施策について説明しなさい。
問5:明治から終戦に至るまでの、日本の児童福祉の歴史について説明しなさい。
問6:保護者の多様なニーズに応えるための保育対策等促進事業として6つの事業を挙げ、それぞれがどのような事業であるか説明しなさい。
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※私が受けた試験では問2が出題され、評価はSでした。その他の問いに関しては評価を保証するものではありませんので、あくまで参考としてお使いください。
「児童家庭福祉」とはどのような理念をもったものであるか、説明しなさい。
第二次世界戦後、民主主義国家へと代わった日本は、日本国憲法第25条において全ての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営むことが権利として明確に謳われた。また、国には「社会福祉」等の向上・増進を通じてその保障義務があることも明記された。こうして、日本は社会福祉国家として発展を遂げていくこととなったが、実際には何らかの困難が生じてから事後的に問題の解決に当たり、不足しているものを補うことによって困難のない状態に戻そうとする取り組みが、当時の社会福祉の姿であった。
しかし、今日では、少子・高齢化、介護問題、養育機能の低下など様々な社会問題を受け、困難が生じてから事後的・消極的に対応するのみでなく、より積極的に、困難が生じる前から全ての人の幸福・自己実現を目指して取り組みを進めていくことの重要性が注目されるようになった。そこで、近年では、従来のような事後的な福祉の捉え方を「welfare」とするのに対し、より積極的に全ての人の自己実現を志向する福祉の捉え方を「well-being」とし、これを福祉の理念と考えるようになっ...