私は幽霊を見たことがある。大学1年の3月だった。幽霊として出てきたのは、4年前に亡くなった私の祖父であった。大学入学と同時に、私は独り暮らしをしていた祖母の家に居候することにした。ちょうど居候を初めてから1年がたとうとしていた3月、それは祖父のもうすぐ命日という辺りの日だった。私は祖父の幽霊を見る数日前から耳鳴りがしたり、急な寒気を感じたり、ちょっとした金縛りにあうことがあった。そして、その日、時間は午前4時ごろだったと思う。私はふと目が覚めた。夜中に急に目が覚めたにもかかわらず、やけに意識がはっきりとしていた。そして、なんとなく尋常ではないような空気を感たかと思った瞬間、体中が激しい金縛りに襲われたのだ。体中のありとあらゆる筋肉が勝手に萎縮し始め、自分を自分でコントロールできなくなった。
理想的社会とは、ひと一人一人が自分でものごとの価値判断を行い、自分の責任の下に正義を貫くことだと思う。しかし、現実ではそのようにすべての人が正しい価値判断を出来るだけの能力を持ち合わせているなどということはありえない。それに、何千何万とあるだろう意思決定事項すべてに対して自分で意思決定を下すことは、これも不可能である。
このような場合は、自分の能力の範囲を超える部分を集団の意思になんとなくあわせるという方法が一番の得策なように思える。逆に意思決定をする能力の劣る人々を束ねるような立場にある人からしてみると、無理して意思決定をさせるよりもなんとなくよさそうなものを作り上げることで、かれらをコントロールするというのも一つの策である。
社会環境論
最終レポート
[集団妄想の自己分析]
[集団妄想の自己分析]
0.はじめに
本レポートでは、集団妄想が具体的な事例としてどのように生活の中に存在し、影響を与えているのかを考えたい。そして、どのような場合に集団妄想は魔女狩りのような脅威となるのかを分析し、集団妄想との付き合い方を考えていきたい。本レポートの最大の目的は、集団妄想による損害を最小限に抑え、ある時は逆に味方に付ける方法を見つけ出すことだ。そのために、本レポートは以下のような段階を踏んで論じていくことにする。
1.自分の体験した集団妄想
自分が今までかかったことのある集団妄想について分析をし、今後自らが集団妄想にかからないようにする方策を考える。
2.集団妄想のよい活用法
集団妄想自体は、集団で妄想するということだけなので、それが自分や社会にとって好都合に働く場合があるかもしれない。そこで、集団妄想のよい活用法について考えたいと思う。
3.まとめ
本レポート作成を通して学んだこと
1.自分の経験した集団妄想
1.1 私の経験した集団妄想
「幽霊を見たことがある」
私は幽霊を見たことがある。大学1...