面接における基本姿勢および用いられる技法について、その意義と内容および効果について述べています。また、援助者としての具体的対応についても考察しています。(A判定1855字)
面接において、援助者は利用者が言語で表出した感情や情報だけではなく、表情や身振り、視線、態度などのノンバーバル・コミュニケーションにも注目して、相互に信頼関係を結ぶ。さらに、傾聴等をはじめとするコミュニケーション技術を活用して、利用者自身が課題を明確化し自らの能力を最大限に活用して問題解決ができるよう働きかける。
しばしば利用者の真の情報発信は、その人の態度、表情、話し方、語調、姿勢、物腰など非言語的なもののほうが、言語化によって表現される内容よりも内面や実情をよく表現していることがある。
面接において観察すべきことは、行動やしぐさや表情など、クライエントが非言語的に表すメッセージである。会話の流れ、話の一貫性のなさや前に語ったこととのギャップ、繰り返し述べられること、一番初めに語られたことと終わりに語られたことなど、クライエントが面接における会話のなかで無意識に示していることの意味、ある言葉によってクライエントが連想すること。クライエントがストレスや葛藤を感じるポイントなどである。
観察が単独で実施されることはきわめてまれであり、ほとんどの場合、面接と並行してあるいは面接とともに行わ...