問)現代の青年は「アイデンティティの混乱」の問題に直面しやすいと言われるが、それはなぜか。
かつての日本においてみられた共同体のなかでは、若者は15歳で成人式を向かえ自分の属する社会の大人たちに仲間入りし、若者たちで形成される若者組に参加する。この若者組とは、構成は結婚する前までだったり長男だけであったりとその地域によって様々だったが、主に火災や洪水などの災難から村を護ることを目的とした組織であった。この組織に参加することを境に、自己形成の場が親元から社会集団の中へと移行してゆく。
問).現代の青年は「アイデンティティの混乱」の問題に直面しやすいと言われるが、
それはなぜか。
かつての日本においてみられた共同体のなかでは、若者は15歳で成人式を向かえ自分の属する社会の大人たちに仲間入りし、若者たちで形成される若者組に参加する。この若者組とは、構成は結婚する前までだったり長男だけであったりとその地域によって様々だったが、主に火災や洪水などの災難から村を護ることを目的とした組織であった。この組織に参加することを境に、自己形成の場が親元から社会集団の中へと移行してゆく。青年たちは集団で社会的機能を果たしてゆくなかで、所属する社会の成員としての行動体系や思想を学習していったのであ...