社会科と道徳教育の関係を、史的な側面を入れて検討しなさい
小学校社会科の第6学年の目標と内容を分析しなさい
社会科の創設から現在までの社会科の歴史についてまとめなさい
次の事項について、それぞれ調べなさい
1単位目
参考文献「第2版 社会科の理論と課題」菱山覚一郎 著 明星大学出版部 2010年度~
①社会科と道徳教育の関係を、史的な側面を入れて検討しなさい
社会科と道徳教育は、歴史上で密接に関係していることが分かる。社会科と道徳教育の目標を比べても分かるように、ともに社会を生きる豊かな人格形成であり、生きる力の育成のための教科であることに違いはない。しかし、両者の間には目標を達成に向かう筋道の違いがある。社会科は、社会生活の諸事実の認識を力点がおかれる。一方、道徳教育は、道徳的心情や規範などに力点がおかれている。このように社会科と道徳教育は、相互に関係し合っている。この関係には、日本の歴史的な背景が関係していると考えられる。
戦前の日本では、修身という教科が国民道徳を成していた。しかし、戦後の日本ではGHQの指令により、戦前の修身のあり方を否定し、道徳教育が停止された。そのため、戦後の教育改革において、一番の課題は道徳教育であった。文部省は、独自に修身教育に代わる新しい道徳教育を「公民教育」として構想することになり、社会生活の理解と社会的態度を養う教科を目的とする公民科が進められ...