法哲学・科目試験で持込可の場合、本稿をご利用して頂ければAが取れます。
一 序論
ロールズの正義論は「公正としての正義」として特徴付けられる。この点右主張は正義を如何に考えるか。
二 本論
ロールズの正義論は、功利主義の欠陥を克服するために主張される。というのも、功利主義は個々人が享受する利益を単純に総計し、それを極大化させるような行為・ルール・制度を正しいとする思想であるが、個人・少数者が犠牲になる局面を否定できない。
まず、ロールズは、正義の対象を社会の基本構造、即ち基本的な政治構造や経済的社会制度に限定した。そうすると、正(正義)たる社会の基本構造と善たる個人の生き方とが区別されるところ、ロールズが論じたのは前者である。
よって、この正と善の...