佛教大学 日本文学史 第2設題

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    資料紹介

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    『明治、大正、昭和の文学の特質をそれぞれの時代の特性をふまえつつ、下記の各文学思潮を例にして具体的に説明せよ。〈写実主義・擬古典主義・浪漫主義・自然主義・余裕派(高踏派)・耽美派・白樺派・新思潮派・プロレタリア文学・モダニズムの文学〉』
     このレポートにおいては、近・現代文学の流れとして、明治、大正、昭和の時代の文学の特質を見ていきたいと思う。
     まず、明治の文学においては、明治二〇年前後に写実主義の文学が現れる。これは、旧文学の持つ功利性を脱し、西欧近代の実情に照らした文学を創始しようとする動きである。英文学の教養を積んだ坪内逍遥が『小説神髄』を書き、文学の独自性を掲げ、小説の本質を求めた。また、二葉亭四迷は、『浮雲』を苦心の言文一致体で書き、近代的人間像を文学に定着させた。
     その後、明治二〇年代になると、写実主義の欧化主義の反動から国粋主義運動が生じ、擬古典主義の文学が出来る。尾崎紅葉は、研友社を結成し、機関紙「我楽多文庫」を創刊する。また、『金色夜叉』では、雅俗折衷体と呼ばれる文体を駆使し、読者大衆の嗜好に沿い、人気を得る。明治二〇年代後半になると、森鴎外の浪漫的な傾向を踏まえ...

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