1、はじめに
ポール・オースターの「幽霊たち」を読んだ。
そのときに感じたのが、この話の人に寓話を話して聞かせるような独特の雰囲気だった。
その雰囲気の出所を自分なりに分析してみた。
2、幽霊たちを読んで
?ストーリー
この話はある探偵ブルーが、ホワイトなる人物にブラックという人物を監視するよう依頼されることから始まる。
一応は探偵小説である。ホワイト、ブラックとは一体何者か?という謎もある。しかし話の内容はミステリーがメインではない。
ブルーは活動的でポジティブな人間である。落胆してもすぐに立ち直る性格を持っている。しかしはブラックの監視を続ける中で、その生活のあまりの単調さに退屈を覚え始める。しかしその退屈はやがて孤独に変わり、段々と追い詰められ耐え切れなくなってくるのである。それまでは活動的な事件ばかりを扱ってきたブルーは、やることのない中で自分のこと内部のこと、過去のこと、付き合っている相手のこと、自分の師のことを考え、向き合うようになる。そして単調な生活の中、自分が何をしているのか?ブラックとは一体誰なのか?あれは自分自身なのではないか?その様にブルーの心情が変化していく様、それこそがこの話のメインだと思う。
そしてこの話では、ブルーの回想の中でさまざまなエピソードが挟まっている。
それはブルー自身の過去の話、父親との話、ニュース記事、映画のことなどさまざまであるが、唐突にはさまれているようなそれにも自分はどういうものであるのか?という一貫したテーマが見える。
はじめに
「幽霊たち」
①ストーリーとエピソード
②色
③語り手
おわりに
参考文献
はじめに
ポール・オースターの「幽霊たち」を読んだ。
そのときに感じたのが、この話の人に寓話を話して聞かせるような独特の雰囲気だった。
その雰囲気の出所を自分なりに分析してみた。
幽霊たちを読んで
①ストーリー
この話はある探偵ブルーが、ホワイトなる人物にブラックという人物を監視するよう依頼されることから始まる。
一応は探偵小説である。ホワイト、ブラックとは一体何者か?という謎もある。しかし話の内容はミステリーがメインではない。
ブルーは活動的でポジティブな人間である。落胆してもすぐに立ち直る性格を持っている。しかしはブラックの監視を続ける中で、その生活のあまりの単調さに退屈を覚え始める。しかしその退屈はやがて孤独に変わり、段々と追い詰められ耐え切れなくなってくるのである。それまでは活動的な事件ばかりを扱ってきたブルーは、やることのない中で自分のこと内部のこと、過去のこと、付き合っている相手のこと、自分の師のことを考え、向き合うようになる。そして単調な生活の中、自分が何をしている...