学校で行われる教育は、目的や目標を設定し、達成するように意図的・計画的でなければならない。そのため教育課程(目標を達成するために内容を選択し、配列して体系化したもの)の内容について国が基準を示しており、それを学習指導要領という。教員はこの学習指導要領に示される内容に沿って授業などを創意工夫していくことが求められ、大きく逸脱した教育を行うことはできない。ただし、現在の学習指導要領は「児童生徒に対して指導する最低基準」とされ、示されていない内容を加えて教えてもよいことになっている。
しかし以前までは「歯止め規定」と言われ、曖昧な表現のため基準性が明確ではなかった。例えば、「小学校5年では少数の計算は第1位まで取り扱うものとする。」と書かれ、小数第2位の計算は取り扱ってはいけないように思われていた。このことから学力低下を招くという批判も受け、現在のように改正されたのである。このように、学習指導要領はその時代に求められるニーズを盛り込み、また絶えずよりよくなるように模索を重ねながら、教育課程として学校で実施されるのである。では現在の学習指導要領に至るまでには、どのような紆余曲折を経てきたのか。
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					学校で行われる教 育は、目 的や目 標を設 定し、達成 するように
意図的・計画的でなければならない。そのため教育課程(目標を
達成するために内容を選択し、配列して体系化したもの)の内容
について国が基準を示しており、それを学習指導要領という。教員
はこの学習指導要領に示される内容に沿って授業などを創意工
夫していくことが求められ、大きく逸脱した教育を行うことはできない。
ただし、現在の学習指導要領は「児童生徒に対して指導する最
低基準」とされ、示されていない内容を加えて教えてもよいことにな
っている。 
しかし以前までは「歯止め規定」と言われ、曖昧な表現のため基
準性が明確 ではなかった。例えば、「小学校5年では少数 の計算
は第1位まで取り扱うものとする。」と書かれ、小数第2位の計算
は取り扱ってはいけないように思われていた。このことから学力低下
を招くという批判も受け、現在のように改 正されたのである。このよう
に、学習指導要領はその時代に求められるニーズを盛り込み、また
絶えずよりよくなるように模索を重ねながら、教育課 程として学校で
実施されるのである。では現在の学習指導要領...