言葉は,人とのかかわりを通して次第に獲得されていくものであるが,とりわけ幼児期は,コミュニケーションの手段としての言葉を「遊び」などの「人とのかかわり」を通して獲得する重要な時期である。しかし、近年,核家族化や少子化の進行や過保護や放任、虐待増加、地域連帯感の希薄化などによる人間関係の希薄化により、自分の思いを「言葉」で表現し,伝え合うことで友だちとのコミュニケーションを図ろうとする力が十分培われていない状況がある。
幼稚園教育要領には,領域「言葉」において「経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し,相手の話す言葉を聞こうとする意欲や態度を育て,言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う」と示されている。言葉は,人とのかかわりを通して次第に獲得されていくものであるが,とりわけ幼児期は,コミュニケーションの手段としての言葉を「遊び」などの「人とのかかわり」を通して獲得する重要な時期である。しかし、近年,核家族化や少子化の進行や過保護や放任、虐待増加、地域連帯感の希薄化などによる人間関係の希薄化により、自分の思いを「言葉」で表現し,伝え合うことで友だちとのコミュニケーションを図ろうとする力が十分培われていない状況がある。また,先生や人の話を興味深く聞こうとする態度や意欲に欠ける子どもたちが増えているという指摘がある。こういった状況の中、幼稚園において,集団での様々な活動場面を通して,「言葉」に対する感覚や「言葉」で表現する力といった「ことば育て」の活動を充実させ,幼児期にふさわしい言語活動の基盤を養うことや、「じっと聞き入る」「だまって聞く」という態度や,聞いて理解する能力も次第に培っていくこ...