「集団援助技術(グループワーク)について述べよ。」
人は常に何らかの集団(グループ)の中で生活を営み、集団からさまざまな影響を受けながら「人間らしさ」を獲得し、発達していく「社会的存在」である。集団は、人間にとって欠くことのできない社会的環境の一つであり、個人の思想や行動、態度、ひいては生活や人生に大きな影響を与えるというということである。
集団の力について説明する。例えば、親密で友好的かつ受容的な集団に属していると居心地がよく、喜びや安心を感じる。前述と逆な集団に属すと居心地が悪いと感じる。 つまり集団には両面性があり、人間の発達や生活に大きな影響を与えているということである。また、集団のなかで一つの目的に向かって取り組んでいるときに強い一体感を感じたり、リーダーシップといった役割分担がおのずと生まれたりすること、メンバー個々の力がなくても、グループになることで実力以上の力を発揮したり、逆に個々の実力はあっても、グループになるとその実力が発揮できないということも起きる。さらに、ある集団に属し、メンバーの意見を聞いていると自分の意見に自信を持ったり、失くしたりすることがある。つまり、属...