[2012]物権法 近畿大学通信教育レポート[平成25年4月~平成27年3月]

閲覧数4,043
ダウンロード数11
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    動産の即時取得について意義と要件を説明せよ。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.即時取得とは

     即時取得とは、ある動産について、その占有している者が無権利者であることを知らずに、真の権利者であると誤信し、さらに、そのことに過失がなかった場合、その取引をした者に対して、その動産の完全な所有権、または質権を取得させる制度のことをいう。この制度は、民法第192条に規定がある。

    2.即時取得の意義

     即時取得は、本来であれば、権利を持たない無権利者から、権利取得を目的として取引を行ったことに対して、その権利を取得することはできない。なぜなら、物権は、一物一権主義が取られているためである。一つの物に対して、複数の者が権利を取得することはできない。

    しかし、動産を取引する場合に、その取引をする相手方が実際の権利者であることを確認できなければ、権利を取得できないというリスクを負う可能性があるとする場合、容易に取引を行うことができない。また、取引終了後に本来の権利者が現れた場合、その者に対して、すでに取得したはずの動産を返還しなければならないなど、取引に混乱が起きやすく、法的安定性が害されることとなる。

    そのため、即時取得の制度では、動産については、一定の要件を満た...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。